早速俺はヒゲと豚に初命令を下す。
このまま劉焉の所に三人だけで行っても、
門前払いされる可能性がある。
いくら俺が劉勝の末裔でも
聞いてもらわなければ意味がない。
だからここにいる村民たちを徴兵することにしたのだが、
なにぶんただの農民ばかりなせいか、
みんな腰が引けている。
情けない野郎どもだ。
そこで初命令として豚に脅迫させて
無理やり徴用してやった。
泣き叫ぶ者もいたが、これもまた天命よ。
安心しろ、俺についてくれば間違いないぞ平民ども。
そしてヒゲには武器やら軍馬などを手に入れるために、
片っぱしから略奪させて軍備を整えた。
ついでに通りすがりの商人、張世平と蘇双からも頂戴してやった。
ヒゲは略奪しながらも怪訝そうな顔をしてたが、
大志の為と偽って納得させた。
俺の口先三寸にかかればヒゲといえども叶わないな。
こうして俺は役に立ちそうに無い雌雄一対の剣、
関羽はやたらでかい青龍偃月刀、
張飛は鍛冶屋が失敗したのかボコボコの槍を手に勝鬨を上げる。
豚はかなり動揺しながら
失敗したんじゃねぇ、これは蛇矛だからぐにゃぐにゃなんだ!
と言い張っているが、
これは無いだろ。
どうみても使いにくいぞソレ。
ともかくこれで俺の出世の旅が始まったわけだ
目指すは劉焉の待つ幽州だ。
軍師様のお通りだぜ。
首を洗って待ってろ、劉焉さんよぉ
第一章 桃園の誓い編 完
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