先頭は俺と豚。
豚は黄巾賊の所業に怒りが収まらないらしく、
本当の豚みたいにぶふぅぶふぅと気勢が良い。
今黄巾賊が襲来してきても豚一人で何とかなりそうだ。
心強いが今後余計な事をしそうで怖い。
まぁ、口うるさいヒゲよりかはマシかもしれないが、
このまま黄巾賊のことを何も知らないのはまずい。
しかし、豚にだけは聞きたくない。
聞くまでもなくこいつは知らないだろうしな。
さてどうするかと思案していると、
後ろのほうから聞きなれた呼び声が聞こえた。
よーく見てみると簡雍だった。
あいつは俺の幼馴染で幼少の頃はよく一緒に遊んでた仲だった。
最近ではあいつの図々しい性格のせいか周囲に邪険にされて、
家に引きこもってたらしい。
ズケズケ物を言うし遠慮なしで無頓着な所があったから
俺も苦手だったんだよなぁ。
面倒だなと思いつつどうしたんだろうと見ていると、
後方でヒゲに捕まってるではないか。
村民たちに不審者だと密告されたらしい。
あいつ嫌われてたからなぁ…
このままヒゲに殺されても構わないが、
ひきこもりがわざわざ出てきたんだ、助けてやろう。
絶対恩返ししろよ。
三国志 裏劉備伝 トップへ戻る