俺と簡雍は同郷で幼馴染だと説明してやると、
ヒゲはあからさまに憮然とした態度になった。
ざまぁみろ。
というか主君に向かってその態度はなんだよ。
義兄弟だからっていい気になるなよこの傲慢ヒゲ!
普通なら打ち首もんだぞ。
いくら村民に懇願されたからと言っても、
勝手なことをするからだ。
お前の傲慢な態度が招いた結果だよ。
空気が一段と悪くなってしまったので、
ふてくされている傲慢ヒゲをおいて先頭まで戻った。
さて一体どうしたのだと簡雍に問うと、
どうもこいつも連れてって欲しいらしい。
引きこもってるのも楽じゃないし、キッカケがあれば
家を出るつもりだったと。
決して村民達に邪険にされてたから引きこもってたわけじゃない、
好機を伺っていたんだと胸を張ってやがる。
そこまで見栄張らなくてもいいと思うが、これは都合がいい。
気に入らない奴だが、連れて行ってやれば奉公するだろう。
こいつも頭がそこそこいいから色々役にたつかもしれんしな。
お前の図々しさがあれば外交や交渉とか上手く行くかもしれんし、
失敗したら地獄で引きこもらせればいい。
お前も今日からこの劉備様の捨て駒だな。
まず手始めにこいつに黄巾賊の事を色々聞いてみよう。
どうせ誇らしげに語るんだろうが、
ヒゲよりかはマシだ。
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