簡雍もヒゲも許せない。
お前が人の過去を図々しく俺に語るからだ。
だから俺はヒゲに殴られたのだ。
義兄弟の長兄だぞ俺は。
まして義兵軍の大将だぞ。
それを承知で殴るなんて大した度胸だ傲慢ヒゲよ。
憮然とした態度といい、殴ったことといい
もう我慢ならぬ。
切り捨ててやろうと俺の雌雄一対の剣に手を掛けたら
思い出してしまった。
こいつはあの豚同様に豪傑で、
それを象徴するかの如く握りしめられてる青龍偃月刀。
くそう。
絶対やられるじゃねえか俺が。
村民たちも心配そうに見ている…
ここは一つ寛大な心を見せつけるしかないな。
ははは、戯れよ、許せ。
と思いきり笑ってやった。
これはヒゲの立場のほうが辛くなっただろう。
何本気で怒ってるの?みたいな。
しかし
俺はこの恨み決して忘れぬぞ。
こんな性格じゃこの俺が手を下さぬとも、
いつか殺される運命だろうけどな。
機会があればこの俺が直々に処断してくれるわ。
ヒゲと首と体の三つに切り捨ててくれる。
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