図々しい奴が急に高揚しだした。
どうも目的地の広陽郡が近付いてきたらしい。
まだ襲われてない村がちらほら出てきたし、
人の往来も激しくなってきた。
まぁ、嬉しい気持ちは分かるが、
お前もまだ許してないんだからな。
あんまり俺の前ではしゃがないほうがいいぞ。
ともかくあと少しで俺のブラザーと会えるとわかると
俺もいささか気分が良くなってきた。
張飛はもう酒と食い物しか頭に無いらしい。
さっきからどこかで休憩しようしようとブヒってやがる。
少しは我慢しろ卑しい豚め。
こんな奴らと一緒にいて劉焉と無事に会えるだろうか。。。
ヒゲと豚を利用したのは確かに俺だが、
今となっては邪魔なだけだ。
いざとなったらこの二人は置いていこう。
あれこれ思案していたら
ついに劉焉がいるであろう立派な城が見えてきた
こんなご時世に贅沢な作りだな。
お前たちのほうが民から搾取してんじゃねーのか?
討伐すべき黄巾賊も、元々は腐った政治を
打破するために決起したらしいしな。
この城の作りを見ると、わからんでもないぞ張角。
だが俺は長いものに巻かれる主義だからな。
これも世の流れだから仕方ないな。
俺も早く贅沢してぇ
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