2008年12月20日

第54話 着く前に死ぬ

こそっと田舎もんに右中郎将のことを聞く。

まぁ官軍を統括する偉いさんの一人らしい。

右があるという事は左もあるんだろうな。

その右中郎将は今は朱儁という奴が任命されていて

左中郎将は皇甫嵩という奴だとよ。

ニ人ともたいそう強く兵からも信頼されてるらしい。

ふん。

将軍様がなんじゃい。

だらしないから黄巾賊に好き勝手にやられてるんだろ?

まぁおかげで俺も出世できるんだろうけどな。

踏み台の城の大広間で謁見する。

さぁ朱儁さんよ、何を俺にくれるんだ?

使者が言うには誰でもいいから潁川郡に来いと。

そして皇甫嵩・朱儁の軍に編入となるだってさ。

・・・

今すぐ使者を叩き切ってやろうかと思ったが、

そうなると出世が台無しになる。

というか、誰でもいいんだろ?

なんで俺がご指名されてるわけ?

不思議に思い、城に残っていた簡雍に事の顛末を聞く。

またヒゲか・・・

一足先に城に戻ったヒゲだが、

ちょうどその時朱儁の使者と出会ったのだが、

それで俺のことを推し進めたのだと。

進めたというかヒゲは己の武勇を使者に伝えて

恩賞を抜け駆けしようとしたのだが、

ならば主君は誰と聞かれて渋々俺の名を出したらしい。

おおおおい。

お、俺の恩賞はまたお流れか?

今貰っとかないと踏み台の旗下じゃなくなるから

また一からやり直しじゃねーかよー。

どうしてくれるんだヒゲよ。

張飛はまた戦えるのかと喜んではいるが・・・

ヒゲは明らかにしくじった顔してるし、

簡雍はここに残りたいと暗に示している。

いかんぞ簡雍。

お前もなんか腹立つから道連れだからな。

それにしてもこいつぁまずいことになったなぁ。

将軍自ら率いるのなら大軍だろう。

その中に義兵五百人混ざったって目立たないじゃないか。

一兵卒として死ぬのを待つだけか。。。

今度ばかりは逃げようにも逃げられないだろう。

見つかれば即刻打ち首も免れないだろう。

しかもココ幽州から潁川はどれくらいあるんだ?

近いといいけど。。。

ほほぅ洛陽より南ですか。

うん遠いね。

ざっと千里はありそうだね。

たどり着くまでに死ぬぞ。

しかしこんだけ遠いんだ。


どうせなら戦終わってます
ように。




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posted by うさんく斎 at 12:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第二章 黄巾賊討伐編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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