2008年11月05日

第10話 軍師様と呼べ

今日も高札を見に行った。

母ちゃんの話が本当なら

劉焉とは遠い親戚だ。

だとしてもいきなり居城に押し掛けても

無理だろうし、戦は嫌だしなぁ。

ふーむどうすればいいだろうか。

まぁ頭は周りよりかできるほうだから

軍師にでもとりたててくれねーかなー。


あそこを攻めなされ将軍殿ってか。あははは。


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posted by うさんく斎 at 00:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年11月06日

第11話 豚に殴られた

マジびびった。

高札の前であれこれ考えてたら、

いきなり後ろから頭を殴られた。

振り向くとそこには豚みたいで、

横幅は俺の倍くらいありそうな、

でかいひげ面の大男がいた。

大の男があれこれ悩んでんじゃねー!

びびってんなカス野郎!

と罵られた。

カチンときたので

勘違いすんじゃねーよ。

戦にびびってるんじゃねーんだよ。

壮大な計画を考えてるんだよ。

この豚野郎!


と脳内で言い返してやったぜ。



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posted by うさんく斎 at 00:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年11月07日

第12話 逃げるが勝ち


この豚は張飛という名らしい。

字は翼徳。張飛翼徳。

偉そうな名前だな。

張飛豚足でいいんじゃない?

語呂もいいしよ。

なんにせよ腕力じゃかないそうもない。

逃げるか。

三十六計逃げるが勝ちだ。


たまには役に立つねぇ孫子さんよぉ。

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posted by うさんく斎 at 00:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年11月08日

第13話 迷惑な豚

殺されてもつまらんので逃げようとしたら、

一足遅く捕まってしまった。

豚なのに意外に素早いな。

びびってるなら俺が一緒に行ってやる!

と豚足が言う。

相当腕に自信があるようだ。

はいはい、力自慢なのはわかるが、

この時代は頭が良くないと駄目ですよ。

見るからに頭が弱そうだもんなお前。

なんで死ぬのわかってんのに義兵になんかなれるかよ。

第一俺は軍師様の予定だよ。

豚と一緒に行ったら雑兵止まりじゃねーか。


迷惑だこの豚。


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posted by うさんく斎 at 00:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年11月09日

第14話 さみしがりな豚

張飛と出会ってから二日間、

あの豚は俺にずっと付きまとってた。

どんだけ俺のこと好きなんだよ。

まぁこの豚はなんだかんださみしがり屋なんだなと思う。

心が広い俺だから何回か話相手になってやってたら、

黄巾賊が俺の村、楼桑村にも出没しやがった。

運の悪いことに例の高札の前にいたもんだから、

目をつけられてしまった。


劉焉め。覚えてろよ。

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posted by うさんく斎 at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年11月10日

第15話 俺の切り札

相手は十数人。

小汚い黄色い布を頭に巻いてる。

黄巾賊だ。

こいつらだけは絶対許さねぇ!

ここは一つ軍師様の力を見せてやる。

素早く堂々と相手の正面に立つ。

そしてスーッと息を吐き、

地面に額をめり込ませて命乞いをする。

しかし聞く耳もってくれない。

話し合いで解決しない馬鹿どもめ。

となるとこいつらに何か掴ませればいいんだけど、

こっちは出す金もなければ食い物もない。

あるのは命とずっと懐に隠し持ってた切り札の


草履だけだ。

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2008年11月11日

第16話 単細胞共め

この草履を履けば幸せになれますよ。

ふひひ。

い、痛い。話も聞かずに殴りやがって。

さぁどうする。

いよいよやばいぞ。

俺は気づいた。

俺も黄巾賊に入ればいいんじゃないか!

実に明案だ。

冴えてる俺。

超冴えすぎてる。

あのー・・・俺もあなた様の仲間に入れてもらいませんでしょ・・・!

言うか言わないかであの豚が一足飛びに斬りかかった。

ブシャーっと俺の顔面に血しぶき。

そんな趣味は無い。

呆然としていると、

周りにいたすべての黄巾賊が倒れている。

勢いあまって村人にも切りかかる寸前で

俺が身を挺して止めた。

話も聞けない黄巾賊もそうだが、

この豚張飛も一緒だな。


この単細胞の豚野郎。

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2008年11月12日

第17話 ペットでも飼おう

まぁなんにせよ張飛のおかげで助かったな。

豚でも役に立つんだな。

まてよ、

こいつの無双ぶりを利用すれば

俺出世できるかもよ。

単細胞だから俺の天才的な頭脳を使えば

騙されて手駒になってくれるかもしれないしな。

いざというとき守ってくれそうだし。

酒でも与えてペットにしてやろう。

ただほんとに単細胞だから、

さっきみたいに見境なくなるのが難点だな。

俺の頭脳だけじゃどうにもならんかもしれん。

この単細胞の豚を押さえつけてくれる

腕力の持ち主で冷静さを失わない、

俺に従順な部下が欲しいとこだな。

まぁ俺の人望を持ってすれば、

自ずと有能な人間が集まってくるだろう。


まさに俺超大器。

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2008年11月13日

第18話 狡賢い豚

こんなもの朝飯前だとのたまう豚を、

近くの食堂に連れて行く。

ふと疑問に思ったんだが、

この豚はどうみてもただの豚だ。

いや農民かフーテンだろう?

兵士だったらとっくに官軍にいるはずだし、

武術の達人にも見えやしない。

なのにさっきの黄巾賊をぶっ殺した腕前は

どうやって磨いたんだ?

人殺しなんでそうそうできるもんじゃねーぞ。

ははーん。

こいつもどうせ山賊かなんかだな?

そして頭脳明晰な俺と共に義軍で名声を得て

水に流そうって魂胆だろ。

なんて狡賢い豚なんだ。

いつか改めさせてやる。

まぁ、どうせこのままチンケな村にいても出世は見込めないし、

またぞろ黄巾賊が報復しにくるだろうから、

さっさと手なづけて劉焉の所に行こう。

なんてったって親戚だからな。


豚を手土産にな。


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posted by うさんく斎 at 00:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2008年11月14日

第19話 茶碗にヒゲ

関羽の兄貴〜!

食堂に入るなり豚が叫ぶ。

声でかいんだよ単細胞。

ブヒブヒうるさい単細胞。

張飛の視線の先には何とも立派なヒゲを蓄えた

貫禄のある大男がいた。

どうみても強そうだ。

関羽という名でどうもこの豚の兄貴分らしい。

でかい兄弟だな。

この単細胞の豚の兄貴分ってことは、

どうせこいつも単細胞なんだろ?

つうか近くにいるならさっき助けろよ。

のんきに酒なんか飲んでんじゃねぇ。

さっきからお前のヒゲが茶碗の中に入ってんだよ。

どんだけ伸ばすんだ?

気になって仕方が無い。

なにより酔っ払ってるのかどうか知らんが、


異様に顔が赤黒いんだよ。

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posted by うさんく斎 at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | 第一章 桃園の誓い編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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