関羽こと赤顔のヒゲの迫力に酒が喉を通らない。
微妙な空気が流れる。
若い頃に隣村の女の子たちと宴会をした時と同じ空気だ。
自己紹介しようにもなかなか言葉が出ない。
おい豚。
お前の知り合いならお前が盛り上げろよ。
一人で酒ばっか飲んでんじゃねーよ。
よく人殺したばっかで食べたり飲んだりできるよな。
単細胞の豚はこれだから困る。
ヒゲは目線を下にして悠々と飲んでるし。
久々に冷や汗をかいたぞ俺は。
すべて豚のせいだ。
すると酒で濡れた髭に手をやりながらヒゲが口を開いた。
義兵に入るおつもりか?と
いやいやいやちょっと待てよ。
何言ってんのこいつ。
まずは自己紹介だろうが。
なーにを偉そうにいきなり人に質問してんの?
ははーん。
お前こういう場に慣れてないんだろ。
友達いなさそうだもんな。
単細胞なのに見栄張ってんじゃねーよ。
第一義兵志願じゃねぇし。
未来の軍師様だぞ俺は。
そのヒゲ引っこ抜いてやろうか?
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